ウエディング業界でご活躍の様々なプロの中には、たくさんの男性スタッフさんもいらっしゃいます。
ウエディングは花嫁さまと女性スタッフさんだけじゃない!!
新郎さまと同じく輝いてご活躍の男性スタッフさんにお話を伺っています。
第3回
高橋 康博 さん
weco編集長
2016/3/4 INTERVIEW
昨今、特に目新しい言葉として認識することがなくなったほど、世に定着した「オリジナルウエディング」というキーワード。
しかし、その言葉の意を本当に理解している新郎新婦は、一体どのくらいいるのだろうか?
そんな小さな疑問から、日本一「オリジナルウエディング」に精通する高橋氏を訪ねてみることにした。
―率直に伺って、オリジナルウエディングとはどういうものでしょうか?
私はオリジナルウエディングのことを『自由婚』と呼ぶようにしているんですよ。
それは新郎新婦が勝手気ままに執り行うものではなく、もっと価値のある結婚式のことを指しています。
オリジナルをはき違えてしまっている新郎新婦がいることは事実。
実はプランナーの中にそういう人がいることも事実ですね。
私は今の仕事に就く前に、学生時代から結婚式に携わってきた一人です。
配膳のアルバイトからはじまり、ウエディング雑誌のライターも務め、延べ2.000組の式後のカップルにインタビューも行ってきました。
そこでふたつの事実に気づいたんですよ。
ひとつ目は「結婚式をしてよかった!」という感想を持つカップルがものすごく多いこと。
もうひとつはそのカップルの中には「結婚式の準備段階で疑問や不安を持った」という感想もあったこと。
これはカップルのやりたかったことが叶わなかった結果だと感じたんです。着たい衣裳を持ち込むことが出来なかったり、お願いしたいヘアメイクさんにお越しいただけなかったり、数々の「プラン」と言う名のしがらみに固められ、「どうして?」という解消されない疑問にさいなまれていたんです。
これは式場選びから始めてしまう、日本の婚礼ビジネスの仕組み自体に問題があるなと。もっと「人」を優先する仕組みが必要だと感じて、wecoを立ち上げたのが4年前の話です。
wecoとは「ウエディングコーディネーター」のこと。
これは会場のプランナーとは違い、新郎新婦から直接雇われて結婚式の準備段階から「自由」にしてあげられる、「結婚式のプロ」を指しています。
知識と経験を基に、ほんの小さな希望まで「価値のある結婚式」にきちんと昇華させる。
それができる、どの会場にも属さないフリープランナーが中立に組み立てて新郎新婦に提案する結婚式こそ、『自由婚』と呼べるオリジナルウエディングだと考えています。
wecoはそんなウエディングコーディネーターを実例も交えて、皆さんにご紹介するメディアです。
もちろんプランナーだけではなく、デザイナーやスタイリストといったそれぞれの道のプロもご紹介していますよ。
―結婚式における衣裳についてはどう考えられていますか?
結婚式の衣装は日常着とは違う特別なフォーマルファッションですよね。
人前で活躍する芸能人は「自分に似合うもの」を選ぶために「洋服のプロ」であるスタイリストを常に雇っている。
新郎新婦も雇うべきじゃないですか?「ドレスやタキシードのプロ」であるスタイリストを。
会場の指定店が悪いわけではなく、一生に一度の晴れの席なんだから、プロならではの広い視野で「このお店のこの衣裳があなたに合っている!」という提案があれば、やみくもなショップクルーズをすることもなく、それに付き合う新郎がクタクタになることもない(笑)
第一、男性の脳と女性の脳は構造が違うから、ニュアンスとかデティールとか細かいことは判断がつかない。
どれがいいか聞かれても困るんですよ。
むしろドレスショップは男子禁制でもいいくらい。
そして最高に美しい花嫁姿を「1st Look」で、挙式当日に思う存分お互いに楽しめばいいと思います。
なるほど!この男性と女性の違いって、結婚式の準備段階から意識するのもよさそうですね。
はい。女性はいわゆる花嫁目線なエモーショナルな情報を好んで収集するイメージ先行型。
男性はもっとロジカルな情報でないと関心が持ちにくいんですよ。
確固たる着地点が見えないまま、ポイントで準備をしていくとモチベーションは下がる一方です。
どういう結婚式をしたいのかが定まっていないうちに「かわいいドレスを選ぶ」というのは一番苦手でしょうねぇ…
だから結婚式の準備は役割分担をはっきりしておくと、うまく行きやすいと思います。
例えば結婚式をひとつのプロジェクトとして捉え、結婚式当日をプロジェクトのゴールに設定する。
そうすると、その成功に向けて男性はプロジェクトマネジメントができるようになる。
準備の進行やお金の管理は僕がするから、細かい部分は君に任せるよ!と采配も振れるようになる。
頼れる男子像も演出できるというわけ!
そういった男性ならではの結婚準備の方法をシェアする会があるんですよね?
その名も「ウエディング男子プロジェクト」です。
結婚準備中に出てきた疑問や不安を先輩花婿と共有し、その対策を話し合ったり、予算管理のコツなどのノウハウもお伝えしています。
男性はうんちくめいたことが大好きですから、細かい話もたくさんお伝えさせていただいています。
もちろんタキシードについてのうんちくもありますので、プレ花婿の皆さんはぜひ聞きにいらしてください。
高橋編集長の話から約60年前の終戦後より変わらない、結婚式場のパッケージ型ビジネスモデルに疑問を持った。
それらは結婚式の提案はできても「自由なおしゃれ」の提案は置き去りにしてしまう仕組み。
限られた選択肢の中から衣裳を選ばせるスタイルはもう古く、衣装も『自由婚』に追いついていかなければならないようだ。
私たちwith a WISHもその流れに追いつけるよう、100型を超えるタキシードで日本中の花婿に満足を提供したいと改めて強く感じるインタビューとなった。
DATA
DATA
ウエディング男子プロジェクト
撮影 岩村 美佳
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