ウエディング業界でご活躍の様々なプロの中には、たくさんの男性スタッフさんもいらっしゃいます。
ウエディングは花嫁さまと女性スタッフさんだけじゃない!!
新郎さまと同じく輝いてご活躍の男性スタッフさんにお話を伺っています。
第5回
兼久 正邦 さん
株式会社WHITE代表
2016/9/21 INTERVIEW
そんなふうに強く感じるお話をしてくださったのはウエディング業界に特化した、独自のサービスコンテンツを展開する株式会社WHITE代表の兼久さん。
その稀有な存在感を発揮する中で日々感じている、今のウエディング業界への想いを中心に今回はお話を伺った。
―まず、WHITEさんのお仕事について教えてください。
大きく分けると2つです。ウエディングイベントの企画、挙式・パーティ会場などのパンフレットといった紙媒体のグラフィックデザインです。
中でもウエディングイベントではメインになるドレス・タキシードショーの演出が多いです。
一緒に仕事をさせてもらっている衣裳店や会場は東名阪だけではなく、東北や北陸、四国と全国に及ぶようになりました。
最近ではファッション関係のイベントやヘアショーなども担当することも出てきましたが、基本はあくまでウエディング。
この業界が好きなんでしょうね。
僕の仕事はあくまでtoBの業者さんとのお仕事ですが、この仕事の先にいるのはまぎれもなく新郎新婦のお二人なんです。
そのお二人の立場に立って、お二人に喜ばれるステージや印刷物を作っていると思うと、月並みですが「幸せのお手伝い」につながっているなぁと思えて、そこに喜びややりがいを感じているんでしょうね。
ウエディングショーのフィナーレで聞こえる大きな拍手にはいつも励まされています!
実は兼久さんの前職はウエディングウエアの製造・卸販売を行うメーカーだったそう。
16年の勤務の間に経験したのは、商品を発送する業務部から営業職、販売促進と多岐にわたる。
その中でも販売促進の一環で携わってきた商品撮影や展示会の運営が現在の仕事に大きく関わることになった。
そこで培ったスキルを基に独立を果たし、WHITEを創業して8年が経つという。
20年以上をウエディング業界で過ごし、今もなおこの業界を現場とはまた違った目線で見つめる兼久さんに今後のウエディングの動向についても伺った。
いろいろな業界関係者の方々とお話する機会がありますが、その中で感じているのは『ジミ婚』傾向の継続でしょうか?
むしろこの『ジミ婚』そのものが今のウエディングのスタンダードになっていて、挙式は見送り、記念写真の撮影だけで済ませるような方も増えていますよね。
そうなると、式を挙げるだけでも『ハデ婚』に感じている若い人が増えてきているのかもしれないと感じています。
情報があふれた昨今、新郎新婦のお二人は様々な情報を手にすることが出来ます。
もう今まで通りのウエディング業界のやり方は通用しない。
だからこそ海外のウエディングのように、自宅の庭にテントを建てて、気ままに楽しむようなウエディングに憧れる人も増えてきているし、それこそが本当の結婚式の意味のようにも感じています。
結婚式って、家族や親しい人との絆を深める場所。
ハデに飾り立てて騒ぐようなものでは決してないんですよね。
日本古来の家と家とのつながりを築く家婚式もそういう意味では同じように素晴らしいと思っています。
ショーでも和装のシーンは関心を集めていますし、日本人にしか似合わない装いだから廃れることなく後世に残っていってほしい文化だとも思っています。
結婚式の本質に気付いた新郎新婦はもう選び始めているウエディングのスタイルだと思います。
―和装のお話も出ましたが、新郎の衣装選びについてのご意見もいただけますか?
with a WISHのタキシードは定番の強みがすごくありますよね。
クラシックなウエディングやホテル・ゲストハウスなど華やかなシーンに合うものは本当に充実していると思います。
でも今後は先ほど話したような今までとは違ったウエディングシーンを選択する二人が増えて来ると思うので、さらにバリエーションに富んだラインナップを期待しています。
そして新郎も立派な主役なんだから、衣装選びにもっと積極的になってほしい。
新婦はドレスを美しく着こなすためにダイエットを頑張ったりしますよね?
男性もウエアに身体を合わせるくらいの心意気で取り組んでほしい!
痩せろとかだけじゃなくて、鍛えて胸板を男らしくしてタキシードをよりビシッと着る!みたいなね。
昔では考えられないくらいデザインの幅が広がった今、男性のおしゃれも楽しめる時代。
女性もそんな男性をしっかり応援してあげて、二人で素敵な主役の新郎新婦になってほしいものです。
終始、厳しくも暖かい言葉を選んで話してくださった兼久さん。
ウエディング業界を一歩外から見つめてきたからこその貴重なお話がたくさん伺えた時間となった。
DATA
株式会社WHITE
撮影:淺野加帆里
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